UNLEASH
OP | 第1話 | 第2話 | 第3話 | 第4話 | 第5話 | ED |
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(事務所) | |
あきら | ちょっと、Pサン!どういうこと!? りあむサンがいなくなったって。 |
P | ふたりとも、来てくれたね。 そのことなんだけど……。 |
P | これが事務所の机に置かれていたんだ |
あかり | 手紙ですか……? りあむさんの字だ……。 |
りあむの手紙 | 拝啓、大好きなあかりちゃんとあきらちゃんへ。 この度、ぼくはアイドルを辞めることにしました。 新曲やLIVEも控えているなか、大変申し訳ないことです。 |
りあむの手紙 | でも、ぼくはここにいちゃいけない。 ふたりとは、全然違う人間だから。 |
りあむの手紙 | ぼくがこういう人間だから、 あきらちゃんにはいつも迷惑をかけちゃってるし。 やんだり、炎上したり、足を引っ張ったり。いつもごめんね。 |
りあむの手紙 | あかりちゃんは、見つけたい自分の気持ちがあるはずだよね。 なのにぼくはしがみついちゃった。アイドルでいることを強いて。 これじゃ、ぼくのせいで他の選択肢を選べないよね。 |
りあむの手紙 | ぼくがいると、ふたりのやりたいようにやれない。 ふたりの足枷になっちゃうから、アイドルを卒業します。 いままでありがとう。 夢見りあむ |
あきら | なに、これ? りあむサン、本気で言ってんの……? |
あかり | ど、どうしよう、あきらちゃん……! あきらちゃん……? |
あきら | ……迷惑をかけてるのは、自分だよ。 一番アイドルへの熱意があるのは、りあむサンなのに。 なんで……りあむさんが辞めるの……意味わかんないよ。 |
あきら | 楽しそうなんて、適当な気持ちでアイドルになって…… 雑な扱いして、こんな風に思いつめさせて…… それで……それで、自分らしさなんて……。 |
あきら | 本当に辞めるべきだったのは……。 足枷になっちゃってたのは……。 |
あきら | ……りあむサンが辞めるなら、自分も。 |
あかり | そんなのやだっ!! |
あきら | あかりチャン……。 |
あかり | だめだよ、だって……みんな、楽しみにしてたんだよ? 新曲も、LIVEも、この3人で一緒にできるって! |
あかり | 私だって……ずっとふらふらしてて、 自由に、自分の気持ちと向き合わなかったから……。 |
あかり | やりたいことなんてわかんないけど、 りんご以外の私らしさなんてわかんないけど、そのまま3人でいれば、 それだけで楽しいって……わかってたのに。 |
あかり | それでいいのかなって、そんなささやかなことでいいのかなって。 自信がなくて、ずっと向き合うことから逃げてたせいで…… りあむさんに、勘違いさせちゃったんだ……。 |
あきら | ……自分もちゃんと、向き合うべきだったよ。 あかりチャンと、りあむサンと。 |
あきら | りあむサンを探そう。 こんなの、抱えたままいなくなったら……寂しいよ! |
P | ……きっとまだ間に合う。 ただ、こっちでも探してみたけど、見つからなくて。 ふたりとも、心当たりのある場所はない? |
あかり | 心当たり……。 |
あきら | もしかしたら……! |
(地下アイドル現場) | |
りあむ | ……。 |
あかり・あきら | りあむさんっ!! りあむサンっ!! |
りあむ | あかりちゃん……あきらちゃん……。 来てくれてありがと。でも、引き留めないで。 ぼくはもう、ぼくの存在理由がわかんなくなっちゃったんだ。 |
りあむ | 心の底からアイドル応援したり、楽しんで。でも、炎上ばっかで。 ぼくといたら、ふたりまで変な風に見られちゃう。 だから、もう……夢を見るのは、終わりにする。 |
あきら | ひとりで勝手に決めないでよ!! |
あきら | 手紙、読みました。あれでお別れのつもり? 別にりあむサンのこと、嫌いなんかじゃないよ……! 自分の接し方に問題があるのかもって、悩んでただけで……! |
あきら | 世間の目に合わせるのか、自分らしくいるのか…… どうしたらいいのか、わかんなくなっちゃったんだ。 本当は、ちゃんとふたりに直接聞けばよかった。でも……。 |
あきら | ……怖かったんだよ、りあむサンと一緒で。 ふたりに嫌われてたら…… 嫌われてたら、どうしようって……! |
あきら | 自分はあかりチャンみたいにうまく励ますこともできないし、 りあむサンみたいに、アイドルにすごい熱意があるわけでもない。 |
あきら | 薄っぺらくて薄情な人間だって、 そう思われてても、おかしくないから……! そんなことないって、わかってたはずなのに……。 |
あきら | だから、だから…… ふたりを信じられなかったのは、自分で……。 辞めるべきなのは……! |
あかり | ……ふたりとも、ずるいよ! |
あかり | なにがしたいとか、辞めるとか、 ああしたいって気持ちを簡単に持てて…… 何にも縛られてなくて、自由で。 |
あかり | 私はずっと、どう答えるべきなのかわかんなかったんだよ。 アイドルを続けるのか、いつか辞めて実家を継ぐのか。 将来のことなんかわかんないし、決めるのって怖いし。 |
あかり | それで、わかんなくなって、 自分の気持ちから逃げて……でも……。 |
あかり | 3人でいるときの「楽しい」を、ずっと続けたい。 この「楽しい」って気持ちを、大事にしたい…… そう、思えたところだったのに……。 |
あかり | なのにどうして、バラバラになっちゃうの……。 3人で一緒じゃ、ダメなんですか……? 好きなものとか性格とかも違って、すれ違っちゃうから……? |
りあむ | ……っ、そうだよ!! ふたりともソロでもやっていけるし、 一緒じゃない方が……っ!ぼくなんか、いない方が……! |
あきら | そんなことないよっ!! 違うからこそ良いことなんて、いっぱいあるでしょ……! 違わなきゃ、人の魅力なんて感じないんだからっ!! |
あかり | ふたりは私に、りんご以外の魅力もあるって言ってくれたし。 気移りしがちで、自信が持てない私の中にある、 「やりたい」って気持ちを、引き出してくれたもん……! |
あかり | だから、だからふたりと、アイドル続けたいよ! あきらちゃんもりあむさんも、迷惑でも足枷なんかでもない! 誰よりも「私」のことを見てくれる、大切な友だちなんですっ!! |
あかり | それに……りあむさんだって、アイドルを辞めたくはないはずです! いっぱい、アイドルの楽しさを教えてくれたんだから……! だから……っ!一緒に……!! |
りあむ | ……っ! |
あきら | ……りあむサン、聴いてよ。 考えてたんだ、新曲の歌詞のこと。 この3人で、ステージに立ちたいから。 |
あかり | 私も……考えてたんだ。 歌詞を考える才能とかないけど、 だけど、好きな言葉を歌いたいから……! |
あかり | 輝ける!って、そう思ったの。ときめいちゃったの! 3人なら、この歌ならできるって……! |
あきら | 好きなことはシェアしたいよ。 目が離せない予感がしてるんだ。 ふたりなら、一緒に楽しんでくれる。これからも楽しいはずって。 |
あきら | っ……自分も、やりたいよ……この3人で、ずっと。 この先も、ずっとずっと、一緒に……! |
あかり | アイドルを、このユニットを、始めたいんです……! 3人の歌、歌いたいよ……っ! |
あかり・あきら | りあむさん……っ! りあむサン……っ! |
りあむ | …………う、うう“う“う“う“〜〜〜〜っ!!!! |
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りあむ | ぼぐもずっどい“っじょがい“い“よ“う“〜〜〜〜!!!! |
あかり | ぐすっ……なら、一緒にいましょうよ……! りあむさんも、あきらちゃんも、大好きなんです、私っ……!! |
あきら | っ……自分も、辞めるなんて……撤回する。 ずっと一緒がいい。一緒じゃなきゃ、やだよ……! |
りあむ | うぇえ“え“え“え“〜〜〜〜ん“!!!! ふたりとも、ごめん、ごめんよう“……!! |
りあむ | これぇっ…………ドッキリだからあぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!! |
(地下アイドル現場) | |
あかり・あきら | …………は? |
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